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新会社、日清紡マイクロデバイスが誕生!

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2025年6月20日更新
2022年1月1日、旧新日本無線と、旧リコー電子デバイスが統合し、日清紡マイクロデバイスという、新しい会社が誕生しました。今回は各社の歴史を振り返りながら、統合後の新会社を簡単に紹介したいと思います!

 

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統合前のそれぞれの歴史

最初に、旧新日本無線ですが、その歴史は古く、1959年創業で、民生、産機、車載において数多く使われる汎用リニアICを主力としています。またリニアIC以外にも、化合物半導体、SAWフィルタ、フロントエンドモジュール、光センサ、MEMS等も提供しています。もう1つのカテゴリーのマイクロ波製品は最も古くから行っている事業であり、衛星通信分野では超小型地球局(VSAT)用コンポーネントやマイクロ波センサを製造。防衛、気象、海上、陸上の各分野へレーダ用電子管と周辺機器を提供し、とりわけ海上レーダ用デバイスは、未だに世界トップのシェアを誇っています。

レーダー

関連記事:富士山頂レーダーからMUSESまで 日清紡マイクロデバイスの知られざる歴史

 

一方、旧リコー電子デバイスですが、こちらの創業は1981年と比較的新しく、リコーの半導体事業部として発足し、社内向けオフィス機器やカメラ開発の半導体開発からスタートしました。その後、任天堂ファミリーコンピュータTM、いわゆる最初の赤白のファミコンに搭載されるマイコンやGPUなどの開発に携わることで本格的に外販をスタートしましたが、1987年にはCMOS電源ICを開発し、翌年には、自動車電話向けのデジアナ混載製品の開発にも成功しました。まさに携帯電話の黎明期、いわゆるガラケーが街に溢れていた2000年前後、日本の携帯電話メーカーの殆どに、システム電源管理ICが採用されていました。

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関連記事:日清紡マイクロデバイスの新社長は、あの伝説のゲーム機の開発に関わっていた!?

 

そんな二社が、それぞれ2000年代に別々に、日清紡グループの傘下に入り、日清紡グループのマイクロデバイス事業の中核を担ってきました。

 

そもそも日清紡グループって?

旧新日本無線は2005年に、旧リコー電子デバイスは2018年に、日清紡グループ(現日清紡ホールディングス)の傘下に入りましたが、そもそも日清紡ってどのような会社かご存知ですか?

一般的に有名なのは、やはりCMの印象ではないでしょうか。

2022年から続く「歌おう!ニッシンボー」シリーズでは、CGの技術にこだわり、動物たちの動きを非常にリアルに表現しています。親しみやすく愛嬌たっぷりに描かれており、「ニッシンボーを忘れてほしくない」と願うかわいい動物たちが、自慢の歌声に乗せてニッシンボ―の歌を歌っています♪

日清紡スペシャルサイトでは、TVCM動画が公開されていたり、PCやスマホの壁紙もゲットできちゃいます。ご興味ある方は、ぜひご覧ください。

utaou_nisshinbo_banner歌おう!ニッシンボー

 

日清紡グループは、名前の由来になった繊維事業、無線・通信、マイクロデバイス、ブレーキ事業、精密機器事業、化学品事業、不動産事業など、多種多様な事業を展開しています。

nisshinbo_2024日清紡グループ売上高比率(2024年度)

上記「歌おう!ニッシンボー」のサイトにも、日清紡グループの事業をおもしろおかしく紹介してありますので、ぜひご覧ください。

 

合言葉は、"Connect Everything"

前述したように、2社は、お互い日清紡グループで、別々にマイクロデバイスを開発、販売して社会に貢献してきました。
しかし、近年の電動化、自動化、AI技術の取り込みなど、めまぐるしい技術革新と、業界再編などの不安定な世界経済の中で、2社がどうやって生き残って行くかを考えたときに、新しいフェーズに進む必要がある、と考えました。
その答えが、”統合” です。
要するに、両社のリソースを一体的に活用することにより、“Connect Everything”技術を磨き、超スマート社会の実現に向けて、さらなる成長・発展を図っていくことにしました。そして、約1年の準備期間を経て、ようやく2022年1月1日に、日清紡マイクロデバイスという新会社を立ち上げることができました。

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LDOレギュレータの市場シェアは4位、オペアンプは3位、コンパレータは2位に!

両社は同じアナログ半導体メーカーでありましたが、重複する製品分野が非常に少なく、お互いの得意分野で補完関係にあります。両社の統合で、電源系IC、電池監視IC、パワーデバイスなどのEnergy Management分野と、オペアンプ・コンパレータなどセンサ市場拡大をにらんだ信号処理系ICのSignal Processing分野の2つの領域でさらなる発展を目指します!

2024年の実績ではLDOレギュレータの市場シェアが4位、オペアンプは3位、コンパレータは2位となっています。(出典:マーケティングアイ社)

Nisshinbo_LDO_Share_2024

LDOレギュレータの市場シェア(2024年)

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オペアンプの市場シェア(2024年)

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コンパレータの市場シェア(2024年)

 

電子デバイスだけじゃない!

もちろん、日清紡マイクロデバイスは、電子デバイスだけではありません。
そうです、マイクロ波事業があります。冒頭にも申し上げたとおり、旧新日本無線が最も古くからやっている事業であり、世界トップのシェアを誇っているデバイスもある、日清紡マイクロデバイスの中核事業の一つです。

micro_wave_topマイクロ波製品

マイクロ波事業に関しては、知らない方も多いと思うので、本ブログでも、また紹介していきたいと思っています。

 

国内外の自社生産拠点とグローバルな販売網!

最後になりますが、統合したことで、拠点が増えました!
事業所は、日本、中国、韓国、台湾、シンガポールなどのアジアはもとより、北米、欧州などにも構えており、直販に強い旧新日本無線、販売店/オンライン販売に強い旧リコー電子デバイスの販売網をグローバルに統合することでより幅広いお客様サポートを実現します。
また、生産拠点は国内外にあり、前工程は埼玉、兵庫、福岡の3拠点、後工程は佐賀とタイの2拠点に自社工場を構えています。

jaoan
国内拠点
world
海外拠点

 

 

簡単ですが、新会社の紹介は以上になります。
まだ新会社はスタートしたばかりですが、今後とも日清紡マイクロデバイスをよろしくお願いいたします。

なお、当社のもう少し詳しい説明は、以下の早わかりサイトに記載していますので、よかったら御覧ください。

早わかり早わかり日清紡マイクロデバイス

 

最後に

今回の統合により、当ブログも、旧リコー電子デバイスから日清紡マイクロデバイスに引き継がれます。
連載中のプロセスコラム、米国駐在員コラム、おしえて先輩コラムなども、引き続き連載していきます。
また、統合により、皆様にご紹介できる製品も増えましたので、ご期待頂けたらと思います。

今後とも当ブログをよろしくお願い致します。

 

2025年6月20日
1.日清紡グループ概要の修正および売上高比率を最新版(2024年)へ更新しました
2.製品市場シェアを最新版(2024年)へ更新しました

半導体の微細化とアナログ回路
こんなに進歩してきたリチウムイオン電池保護ICの性能

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おしえて電源IC委員会
おしえて電源IC委員会

日清紡マイクロデバイスのデジタルマーケティング課が中心となった、アナログICについて、世の中に発信する委員会。電源IC委員会と書いてはいるものの、実際は電源IC以外のものでも、必要と感じたら発信する予定。

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