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日清紡マイクロデバイスのポスターセッション ~”こすれ合い” が新しいアイデアを創る~

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日清紡マイクロデバイスでは、開発した技術や業務テーマの内容を共有する社内イベント「ポスターセッション」を定期的に開催しています。今回は、日清紡マイクロデバイスのポスターセッションの歴史、どんなテーマを発表しているのかをご紹介します。

 

★★★

ポスターセッションってなに ?

はじめに、「ポスターセッション」って何なのか、知らない方もいらっしゃるかと思いますので、一般的にポスターセッションがどういうイベントなのか説明させていただきます。

ポスターセッションとは、発表者が、研究・開発の成果の内容を1枚のポスターにまとめて、会場などで参加者へプレゼンする手段のことです。

主に、学会などで学術的な研究の結果を発表するときの手段ですが、最近では、小学校の授業などにも用いられているそうです。

 

日清紡マイクロデバイスのポスターセッション

2015年3月、前身会社である旧リコー電子デバイス株式会社で初めてポスターセッションが開催され、日清紡マイクロデバイスとなった今も継続して毎年ポスターセッションを開催しています。

日清紡マイクロデバイスのポスターセッションは、「発表内容に対する議論の場」をメインに設け、”こすれ合い”の促進を目的に開催されています。

2023年度 第13回 日清紡マイクロデバイスポスターセッション開催概要

主催

開発本部

目的

・開発中の技術や進行中の業務テーマ内容を共有することで積極的なこすれ合いを促進

・こすれ合いを通じて、発表者自身により深い理解や新たな気付き、アイデアを得てもらう

テーマ

・技術(実用化、製品開発ステージに移行した技術、製品価値を大きく高める技術)

・その他共有/共考すべき技術

発表者

日清紡マイクロデバイス社員

聴講者

日清紡マイクロデバイス社員、日清紡マイクロデバイス派遣社員

会場

川越事業所、Teams

発表形式

PowerPointをディスプレイ又はプロジェクタで投影。

発表内容に対する議論の場をメインに設けてあります。

1発表のサイクル(15分)

  発表:3分 → 質疑応答:9分 → 次テーマへの移動:3

 

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ポスターセッション(2023年度)会場の様子

 

発表形式について、以前はポスターセッションの名の通り、1枚の大伴ポスター(A0サイズ)にまとめて発表を行っていましたが、日清紡マイクロデバイスとしての開催にあたり、複数拠点での参加にむけたオンライン化、ペーパーレス・省エネを意識した電子化移行のため、ディスプレイ又はプロジェクタでの投影に切り替わりました。

 

2023年12月に開催されたポスターセッションの発表内容は計20テーマでした。

どんなテーマが発表されているのか?以下に、いくつかピックアップしてテーマとキャッチコピーを示します。

ちなみに、発表テーマのタイトルにキャッチコピーを入れている理由としては、少しでもポスターセッションのテーマに興味をもってもらい、できるだけ多くの人に参加してもらうためです。(技術者自身に「顧客価値」や相手に伝わる言葉を意識してもらうため)

キャッチコピー

テーマ

AIで開く、新たな扉ー未経験者大歓迎!一緒にAI人材を目指しましょう!

OpenなワイガヤAI

「まるでICモジュール!?新たなパワーデバイス構造への挑戦」

PLIM構造の開発

におい×AIによるソリューションビジネスへの挑戦

未来の工場 においセンシングが切り拓く新時代

ゲームは子供に夢を与えるものだ!1個の不良も許されない

品質問題での経験と学びを伝承する"" 「品質学習ルーム」

あなたを車庫入れの苦労から解放します

車載超音波センサーASICの開発

「エンジニアの皆さんこそが真のコンテンツクリエイター!」

エンジニアが主役!これからのデジタルマーケティング

完全ワイヤレス化のビッグウェーブに向けて

マイクロ波方式ワイヤレス電力伝送受電レクテナの開発

新次元のオーディオを体感できます

GaN FET使用オーディオ100W出力D級アンプの研究

 

次項ではこの中から抜粋したテーマをいくつかご紹介します!

 

車庫入れの苦労から解放!車載超音波センサーIC

キャッチコピー

テーマ名

あなたを車庫入れの苦労から解放します

車載超音波センサーASICの開発

 

まず1つめのテーマは、自動駐車支援システムに適した超音波センサーICの開発についてです。

写真のデモ車両には、超音波センサーICNA2206)とモータードライバICが搭載されていて、PCから送信された発進コマンドをマイコンが受信するとモータードライバICを制御してデモ車両を走らせます。

デモ車両が走り出すとマイコンは通信用マスターICに対して測距(距離測定)開始コマンドを発行し、超音波センサーを使って測距を行います。

そして超音波センサーICは受信波からエコー時間(距離)を計算して、マイコンに測距データとしてアップロードします。

マイコンはデモ車両の正面にある障害物からのエコー時間(距離)が所定の時間以下になった場合にモータードライバICでブレーキかけ、デモ車両は障害物にぶつからないように停止します。

 

超音波センサー デモ概要 デモ機の写真
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※ NA9900及びNA2206は開発中です

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超音波センサー デモ動画

 

 

新次元のオーディオを体感!

キャッチコピー

テーマ名

新次元のオーディオを体感できます

GaN FET使用オーディオ100W出力D級アンプの研究

 

2つめのテーマは、GaN FETアンプモジュールによる高音質+小型化の実現を目的とした研究結果についてです。

こちらのテーマは、”原音の守護神”として高音質技術を追求しつづける、高音質オーディオデバイスブランド「MUSES」を開発している部署の研究テーマになります。

 

重要なテーマとなる”GaN FET”は、電力効率がとても高いため従来よりも発熱が減少します。このことから、放熱・排熱を目的として機器に取り付けられるヒートシンクが不要で、さらに、GaN FETの“素子の音“が高音質に向いており、高出力かつ高音質のアンプを実現できます。

 

【研究の背景】パワートランジスタデバイス比較

 

MOS FET

GaN FET

音質

高音域音声が不得意

高音域が伸びやかでクリア

消費電力

 

目標:GaN FETアンプモジュールによる高音質+小型化の実現

 

 

内容の説明が終わると、実際にGaNを搭載したアンプで試聴体験ができました。試聴用の楽曲は、宇多田ヒカルさんの「Automatic」。

防音対策のあるオーディオルームではなく、普通の会議室ですが、確かに、サビの高音域はクリアに聴こえたように感じました。

もう、ずっと聴いていたかったです・・・。あの日以来、たまに頭の中でサビの「♪It’s Automatic~」が再生されてはしばらく頭から離れません(笑)

 

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完全ワイヤレス化のビッグウェーブに向けて

キャッチコピー

テーマ名

完全ワイヤレス化のビッグウェーブに向けて

マイクロ波方式ワイヤレス電力伝送受電レクテナの開発

 

3つめのテーマは、マイクロ波方式ワイヤレス電力伝送受電レクテナの開発についてです。

ワイヤレス電力伝送(WPTWireless Power Transfer、以下WPTという。)とは、ワイヤーやコネクタを使わずに電力を伝送できる技術のことです。

名前だけでは分かりにくいかもしれませんが、置くだけで充電ができるスマートフォンのワイヤレス充電などがWPTの代表的な例になります。

 

発表の中では、WPTの実験デモが実演されましたので、そちらを紹介します!

※電波法に配慮した形で実験を行っています

デモの仕組みを簡単に説明しますと、

電力を発生:信号発生器で高周波の電力を発生させます

電力を空間で伝送:➀で発生させた電力を、送電側→受電側のアンテナの空間で伝送します

整流:受電側のアンテナで受け取った電力が整流器でDC(直流)に変換され、トナカイの玩具を動かし、ツリーのLEDを光らせています。

 

WPT実験デモ(動画)

 

↓ 試しに、アンテナ間に手を置いてみると・・・?

 

おおっ?右側のクリスマスツリーのLEDが消えました!目には見えないですが、電力が実際にアンテナ間を通っているのが分かりますね。

現在は、スマートフォンのワイヤレス充電などは触れている必要がありますが、この空間伝送型WPTを使えば、将来的に、同じ空間にいるだけで、スマートフォンをポケットに入れたままでも充電することが可能になるかもしれないといわれています。

ちなみに、こちらのデモは約1週間ほどで作り上げたそうです...!!

 

 

エンジニア×デジタルマーケティングを目指して

日清紡マイクロデバイスのポスターセッションのテーマは、製品に関する技術テーマだけではなく、業務テーマもいくつかあります。実は、当ブログを担当している”おしえてNISD委員会”が所属するデジタルマーケティングからも発表を行いました。

委員会の私(オフラインでのプレゼンは初挑戦)も発表者としてチームに加入し、準備~本番まで参加しました。準備期間は約1か月。発表資料や配布用チラシ、参考資料としてWEBページランキングの作成、そしてプレゼンの練習などなど。チームで手分けをしながら、当日までに無事に仕上げることができました。

 

発表したテーマは何なのかというと、「エンジニアが主役!これからのデジタルマーケティング」です。様々あるデジタルマーケティングの活動の中でも”WEBコンテンツにフォーカスを当てた内容にしました。

日清紡マイクロデバイスの公式サイトや当ブログでは、以下のようなお客様の疑問や課題解決に貢献できる技術コンテンツが人気で重要であることを伝え、エンジニアの皆さんからはコンテンツの内容に関する疑問や、こういう情報が欲しいなど、意見交換の場となり、とてもいいこすれ合い“になったと思います。

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発表のようす

 

公式サイト人気ページのピックアップ(2023/12 時点)
・オペアンプ教室
・電源IC基礎講座「おしえて電源IC」
・電源ICとコンデンサの基礎知識(その1)

 

公式ブログ人気記事のピックアップ (2023/12 時点)
・AEC-Q100って何ですか?
・そもそもフリッカー(チラつき)を出さなきゃ良いんじゃない︖〜ひと味ちがうリニア調光のススメ~
・DC/DCスイッチングレギュレータ(DC/DCコンバータ)って何︖(前編)

 

私は計3回発表者として立ち、社長が聴講に来た回とTeamsを繋げる回に、頭が真っ白になるというハプニングもありましたが、それもいい経験になったと思います(泣)

 

 

まとめ ~ キーワードはこすれ合い ~

当社の事業領域は、車載機器、産業機器、民生機器、マイクロ波など多岐にわたり、電源ICやオペアンプをはじめ、RFデバイス、光半導体デバイスなど、製品群も幅広いです。

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ポスターセッションへ参加することで、当社が手掛けているそれぞれの製品群の、研究・開発中の技術や背景、今後のトレンドなどを学ぶことができるので、とても貴重で有益なイベントだと感じています。

また、2022年1月に、旧新日本無線株式会社と旧リコー電子デバイス株式会社が統合して誕生した日清紡マイクロデバイスにとっては、ポスターセッションのこすれ合いが、旧会社の長年培ってきた技術の融合に、より有効的な手段となっているように思います。

製品への技術的なお問い合わせはこちらのお問い合わせページから受け付けておりますので、ぜひぜひ、ご相談ください。

 

 

半導体産業の水平分業化 ~製品別、国別の水平分業の実態(前編)~
米国駐在員が感じた日本とアメリカの違い(Part4)~日本での工場監査~

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おしえてNISD委員会
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